福本真衣選手 ドラコン選手とダンサーの2つの顔を持つ期待のプレーヤー
–Professional Golfer Information
2021年春に高校を卒業したばかり。ゴルフは小学3年の頃から続けてきたが、競技志向ではなく、あくまでエンジョイ派のゴルファーとしてプレーを楽しんできたという福本真衣選手。エンジョイ派とはいえ、周囲のアマチュアゴルファーに比べて飛距離は圧倒的で、両親の薦めもあり、思い切ってドラコンの世界へ飛び込んだ。福本真衣選手の目に映ったドラコン競技は力と力をぶつけ合う真剣勝負であるとともに、ギャラリーが取り囲む中で飛距離を競い合うエンターテイメントの世界。ダンスを10年続け、今ではダンスチーム「D-PROJECT」のメンバーとして活動を続ける福本真衣選手にとって、ドラコンという競技で戦うことは自分を表現する場であり、ダンスと共通する部分も多いという。プロとしてドラコン競技のキャリアは3試合だけだが、ダンスで鍛えた身体能力は無限の可能性を秘める。
未来のドラコンチャンピオンを目指し日頃からトレーニングを積む福本真衣プロが選んだシャフトは名器といわれるリボルバーで、リボルバーに替えてからヘッドスピードは3~4m/sアップを達成。今回はそんな福本真衣選手にインタビュー!
JPDAドラコンプロ 福本真衣選手
ドラコンもエンターテイメント性がすごくあって、ダンスと同じように“魅せる”部分もある。ドラコンプロとして今後は試合でも“魅せる”ことができるプレーヤーになれれば。
――2021年11月9日・10日に開催された栃木県・那須小川ゴルフクラブで開催されたJPDA2020+2021最終戦となる第7回プロドラコンツアー全日本選手権の「女子・レギュラー」の部に出場した福本真衣選手。女子・レギュラーの優勝賞金は300万円と高額で、非常に注目度の高い大会となりました。
福本真衣選手
予選の出場だけになってしまったのですが、雨もあって、コンディション的にも厳しい試合でしたね。アキュラシードライブ(※6球中3球以上を規定枠内に入れた上で飛距離を競う)、ロングドライブ(※6球中1球の最長飛距離を競う)の2種目に出場させていただいたんですが、どちらも1球しか枠に入らず。敗者復活にも出場できなくて、まだまだ練習しないといけないって感じました。
――JPDAのアキュラシードライブは「フェアウェイキープ率50%ルール」というものがあり、選手は1打席につき6球の持ち玉。もちろん計測されるのはフェアウェイに残った球で、3球以上フェアウェイキープが条件。その上位3球の平均飛距離が大きい者が上位という、飛ばすだけでは勝てない、方向性も重視した大会。このルールは福本真衣選手にとっていかがでしたか?
福本真衣選手
難しい試合形式ですよね。ほかの選手の方々はまず枠に入れて、記録を残し、その後のボールで飛距離を出す、っていう戦略がほとんどだと思うのですが、私の場合はそこまで考えれなくて、とにかく飛ばして、そのボールが枠に入れば・・・という感覚。まだまだですね。
――全日本大会に出場してみた感想は?
福本真衣選手
華やかですし、すごく勉強にもなりました。でも決勝には行きたかったかな。「ドラコンはエンターテイメント」っておっしゃる選手もおられるんですが、特にこの試合はそう感じました。ゴルフの一般的なイメージと違って、すごく派手だし、遠くへボールを飛ばした選手が勝つっていうシンプルなわかりやすいルールも魅力がありますよね。
――最長飛距離は?
福本真衣選手
286ヤードです。
――ドラコン競技に初めて出場したのはいつ頃ですか?
福本真衣選手
高校3年の夏にアマチュアの大会に出場したのが初めて。初めての試合ということで緊張して、まず手が震えて、ティーにボールが乗らなかったんですよ。自分ではそれほど緊張している感覚はなかったんですが、体はしっかり震えていましたね。6球打って、全球枠に入らずファールでした(笑)。
――ドラコン競技に初めて出場して、やっぱり楽しかった?
福本真衣選手
そうですね。楽しかったですし、周りの選手の方々も優しくしてくださって、もっとドラコンを続けてみたい気持ちになりました。もちろん悔しい気持ちも湧いてきました。
――初出場とはいえ、やっぱり悔しかったんですね
福本真衣選手
何事も「勝つ」のが好きなんで、次は絶対勝ちたいと思いました。
――プロの試合は「第7回プロドラコンツアー全日本選手権」で何試合目の出場ですか?
福本真衣選手
2021年の3月にダンロップゴルフコースにプロとして初めて出場して、その後1試合経験。これが3試合目です。
――プロとしての初戦も体が震えた?
福本真衣選手
少しは冷静にいれたんですけど、やっぱり少し震えていました。1球だけしか枠に入らなかったですし、その1球も223ヤードほどだったので、まったくダメでしたね。
――ドラコンにチャレンジするきっかけは?
福本真衣選手
両親がゴルフをしているのですが、ゴルフを始めたのも両親の薦めで、ドラコンを始めたのも両親の薦めです。
――以前から飛距離は出ていた?
福本真衣選手
ゴルフそのものは小学3年の頃に始めたんですが、中学では部活でソフトボールもしていたんです。部活をするうちに体力も付いたと思うのですが、そのころから飛距離も出せるようになって、ドライバーでボールを飛ばすことに興味が沸いてきました。
――高校卒業後はどんな道へ進んでいるのですか?
福本真衣選手
ダンサーとして、「D-PROJECT」という大阪・十三のダンススタジオを拠点に活動しています。
――ダンサーなんですね!
福本真衣選手
そうなんです。ダンスは本格的にやりだしてからまだ2年ほどなんですが、キャリアとしては10年ほどになります。ダンスバトルに参加したり、アシスタント講師としてレッスン生に教えたりしています。
――ダンサーとドラコンプロの2つの顔を持っているということですね。
福本真衣選手
そういうことになります。先ほども言いましたが、ドラコンもエンターテイメント性がすごくあって、ダンスと同じように“魅せる”部分もあると思うんです。ドラコンプロとして今後は試合でも“魅せる”ことができるプレーヤーになれればって思います。
リボルバーを使うようになってヘッドスピードは平均3~4m/sは上がりました
――そんな福本真衣選手ですが、ドラコンに出場するようになってシャフトをREVEに替えたそうですね。きっかけは?
福本真衣選手
ドラコンのシャフトといえばREVE・・・というイメージもありますし、両親からの薦めもあって、使うようになりました。
――フィッティングの結果、今使用しているシャフトはリボルバーということですね。リボルバーは「男子プロでも打てる40グラム台のシャフト」というコンセプトで開発され、最も重たいモデルでも53グラムとかなり軽量。ハイスピードなしなり戻り、それにプラスして粘りまである、これまでの軽量シャフトの概念をひっくり返した画期的なモデル。
福本真衣選手
使い始めの頃はリボルバーのXを使っていたんですが、もっとしなり戻りを使いたかったので今は47.5インチのSのスペックです。
――以前に使っていたシャフトに比べるとまったく違う感覚だったのでは?
福本真衣選手
REVEさんのシャフトを使うまでは、某メーカーの純正のシャフトを使っていたのですが、それに比べて圧倒的に軽い。その印象が強いですね。スイングしてもすごく楽ですし、思い切って振りにもいける。それでいてヘッドの動きが少ないので、ミート率も上がっています。ドラコン仕様に47.5インチを使うようになったのですが、長くてもヘッドが遅れてくることなく、しっかり戻ってきてくれるので、自分のスイングさえすれば、勝手にジャストインパクトになってくれるという感覚です。
――柔らかさに違和感は?
福本真衣選手
もともとシャフトはガチガチの硬いモデルが好みではあったので、Sのスペックでは正直物足りなさを感じたのは確か。でも柔らかいながらもしっかり感があって、しなりを感じながら打つことで、スイングもスムーズになりましたし、飛距離も伸びました。
――リボルバーを使うようになって飛距離はどれくらい伸びましたか?
福本真衣選手
飛距離はわからないんですけど、ヘッドスピードは平均で3~4m/sは上がりました。
――それはすごい!
福本真衣選手
シャフトを替えるだけでこんなに変わるなんて、自分でもびっくりしています。
――デザインはいかがですか?
福本真衣選手
ピンクのカモフラを使っているんですが、派手なものが好きなんですごく気に入っています。
――これからの目標を聞かせてください。
福本真衣選手
ドラコンでいつか1位を獲りたいです。ドラコンを薦めてくれた両親に親孝行もしたいので、1位を獲って両親に喜んでもらえるといいですね。
Profile
<福本真衣(ふくもと まい)選手>
2003年1月11日生まれ。兵庫県神戸市出身。身長163センチ。両親の薦めで小学3年からゴルフを始める。最長飛距離は286ヤード。競技ゴルフの経験はなく、あくまでエンジョイ派としてプレーを続けてきたが、両親の薦めでドラコンに挑戦。2021年より本格的にドラコンに参戦。2021年11月に開催された「第7回プロドラコンツアー全日本選手権」にも出場。普段はダンスチーム「「D-PROJECT」のメンバーとして活動。ドラコンプレーヤーとダンサーの2つの顔を持つ。シャフトはREVE・リボルバーS。