2021.12.20

名伯楽・石井雄二コーチが REVE最新モデル『BREAKOUT』をインプレッション!

石井雄二

 

–New Model Impression
超軽量シャフトなのに動き過ぎる不安定さがまったくなし
やさしさと飛距離、弾道の安定感を兼ね備えた衝撃的なシャフト

数々のプロゴルファーを育てた名伯楽・石井雄二コーチが
REVE最新モデル『BREAKOUT』をインプレッション!

REVEより2021年12月にリリースされたシャフトのニューモデル『BREAKOUT<ブレイクアウト>』。REVEの代名詞ともいうべき、超軽量でハイスピードなしなり戻りを実現しながらも、圧倒的な強度を兼ね備え、当たり負けせず飛距離を伸ばせる話題沸騰の最新モデルだ。フルレングスに70tカーボン、さらにボロンを纏い、先端にはニッケルをバインドしながらもおおよそ30g台(カット後)の重量に抑える、他の追随を許さない異次元の超軽量シャフト『BREAKOUT<ブレイクアウト>』を、ツアープレーヤーからアマチュアまで幅広く指導する屈指の名伯楽・石井雄二コーチがインプレッション。そのポテンシャルを教えてくれた。     

石井雄二石井雄二

 
 

『BREAKOUT』は、フィッティング一切なし、好みの長さである45.25インチに切っただけで、そのままヘッドとグリップを組んだもの。
なのに、曲がりがほとんどなく、飛距離も出せる。即エースドライバーになった。

「軽量シャフトもここまで来たか!」と思わず口にしてしまったシャフト、それが『BREAKOUT』です。発売前からテストを兼ねて何度もラウンドに使わせていただいているんですが、ひとことで言うと「やさしい」という表現がこのシャフトにはぴったりくるでしょう。47インチで44g、私の場合、45.25インチにカットしましたので39gの超軽量。その軽さの恩恵で、ラウンドしていてもとにかく疲れない。ラウンド後半になると思い通りのショットが打てず、スコアを崩してしまうアマチュアをよく見かけます。疲れが出るとドライバーの長さや重さ、スピードが作る遠心力や慣性による負荷がスイングを崩す原因につながり、本来のパフォーマンスを持続できないからです。プロゴルファーでも4日間競技の長丁場となると、重いシャフトは体に負担をかけ、ショットにミスが生じてくることもあります。おおよそ30g台の軽さは、重量感のあるシャフトと比べて、すでに大きなアドバンテージとなっており、最後までベストなコンディションでプレーできる大きな武器となるわけです。
 

打ってみた感想は、とにかく「曲がらない」。シャフトというものは最大の飛距離を出すために大きなエネルギーを生み出してくれるものなのですが、そのエネルギーをプレーヤーがどのように扱うか、またどんな調整をしてプレーヤーにマッチしたカスタマイズするか・・・によって潜在的なそれぞれのポテンシャルの引き出し方が違ってくるわけです。今回私が使っている『BREAKOUT』は、フィッティング一切なし、好みの長さである45.25インチに切っただけで、そのままヘッドとグリップを組んだものなんです。なのに、曲がりがほとんどなく、飛距離も出せる。即エースドライバーになりましたね。
 

BREAKOUT
 
 

超軽量でこれだけ楽にスイングスピードが出せるのにもかかわらず、
Face to Pathの数値は軽量シャフトとは思えないほど小さく、安定している。

プレーするうえで、飛距離はもちろん大事な要素。ですが、ストロークプレーをするなかで最も必要となるのが「曲がらない」要素です。このシャフトでラウンドした際のファーストインプレッションは「なんでこんなに曲がらないの?」でした。データを採集してみて、注目したのが「Face to Path (フェイストゥパス)」の数値。「インパクト時のクラブの軌道に対するフェースの開閉度合い」を表すのですが、数値が少なければ少ないほど曲がりが少ないわけです。スクエアに構えて打っているので、基本的には数値が「0」に近い状態でヒットさせる状態を理想として誰しもスイングを構築していくわけですが、軽量になればなるほど、この数値が大きくなるのが常識とされてきました。「しなりが大きい代わりにヘッドの動きも大きく、曲がるミスも出る」というリスクは常に軽量シャフトにつきまとってきたんです。ですが『BREAKOUT』は超軽量でこれだけ楽にスイングスピードが出せるのにもかかわらず、Face to Pathの数値は軽量シャフトとは思えないほど小さく、安定していました。これは先端にニッケルをバインドして剛性を高めながらも、軽量化に成功したREVEさんの高い技術力の賜物だと思うのですが、何球打っても、もともとヘッド調整していた若干クローズの数値のみ。薄いドローが出てくれる理想的な弾道を打つことができています。数値を見ながら色々とテストし、最後の一打で叩きにいったところ、300ヤードの飛距離を打つことができました。Face to Pathを確認すると0.7度ほどフェースが閉じていたくらいで、ほぼ弾道はストレート。普段のラウンドでここまで振ることはありませんが、これだけボールを捕まえてくれるとは思いませんでしたね。
 

石井雄二石井雄二

 
 

これだけの飛距離と安定感を兼ね備えたシャフトは見当たらないし、
ストロークプレーをするうえでこれほど使い勝手の良いシャフトは存在しない。

以前から、いずれもトップクラスの飛びを実現してきたREVEさんのリボルバーやバーンを使ってきたのですが、『BREAKOUT』はこれらのシャフト同等の飛距離を生みながらも、より安定感を実現したモデルであるというのは確かです。これだけの飛距離と安定感を兼ね備えたシャフトはちょっと見当たりませんし、ストロークプレーをするうえでこれほど使い勝手の良いシャフトは存在しません。
 

もちろんヘッドのブレを抑え、当たり負けしない強さも実現しています。私がコーチしているパワーのある男子プロにもテストしてもらったのですが、口を揃えて言うのが「アドレスした時の柔らかい感じと比べて正反対のインパクト付近での強さ」。このポテンシャルをおおよそ30g台で実現しているんですから驚異的ですよね。これだけ挙動を抑えられているわけですから、男子プロが今度、試合で使用する可能性もあるのではないかと思っています。
 

石井雄二

 
 

Profile


<石井 雄二(いしい ゆうじ)>
1976年7月25日生まれ。江連忠に師事。アマチュア時代から穴井詩を指導してトッププロに導いたほか、現在は独立し、西木裕紀子、スタイヤーノ梨々菜、山本豪、河合庄司ら多数のプロを指導。選手の上達につながったノウハウを一般ゴルファーにも伝達しており、各々の筋力、柔軟性などをそのまま活かし、エネルギーのロスを最小にして飛んで曲がらないスイングを提唱。大学は工学部で、トラックマンやGCQUADなどの計測機器を早期から活用し理論面でも納得のいく親切なティーチングに定評がある。TPI公認インストラクター取得。PGAティーチングプロ。六甲国際ゴルフアカデミー所属