2022.02.25

西木裕紀子プロ 2022年シーズンに掛ける思い、REVEシャフト調整について聞く

西木裕紀子プロ


–Professional Golfer Information
2010年プロテストに合格、その後ステップ・アップ・ツアーを中心に試合を重ね、2014年の「うどん県レディース金陵杯」、2016年の「ECCレディス ゴルフトーナメント」でそれぞれ優勝、関西を代表する女子プロゴルファーとして人気急上昇中の西木裕紀子プロ。飛距離アップに成功したドライバーショットとキレのあるアイアンショットで多くのファンを魅了しており、2020-21年シーズンはステップ・アップ・ツアーを中心に出場、21試合中6試合でトップ10以内に入るなど好調をキープ、年間獲得賞金22位をマークした。さらに2021年末には来季の出場資格をかけたQTファイナルステージにも進出。18位で終え、2022年シーズンのレギュラーツアー前半戦への出場が決定するなど、調子は右肩上がりだ。
飛距離・キレともにますます磨きがかかる西木裕紀子プロに2022年シーズンに掛ける思い、そして試合には欠かせないREVEシャフトの調整についてツアー開幕直前に聞いてみた。

西木裕紀子プロ


 
 

平常心で自分のペースを崩さなければ、レギュラーツアーでも結果が付いてきてくれるかな、というくらいリラックスしてプレーするつもり

――3月3日〜3月6日の「第35回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」を皮切りに、2022 JLPGAツアーも開幕します。2021年末に開催された最終予選会で18位に入り、2022年シーズンの前半戦出場権を勝ち取った西木裕紀子プロ。2020-21年シーズンはステップ・アップ・中心でしたが、再びレギュラーツアーで戦うチャンスを手にしました。今シーズンに掛ける思いを聞かせていただけますか。
 

西木裕紀子プロ
QTで18位に入れたことはすごく自信になっていますし、久しぶりのレギュラーツアー出場なので、ワクワクしています。これまでシーズン直前になると、「今年こそは!」みたいな気持ちがプレッシャーになってしまって、どこか空回りしていたことが多かったんです。なので、折角つかみとったレギュラーツアー出場ですが、成績よりもいかに楽しめるかを重点に置いて戦っていきたいと思っています。もちろん、結果が伴えば言うことなしなんですけど、若い選手の勢いがすごいですし、ツアー全体のレベルがどんどん上がっているので、優勝を目指すとかシード権獲得を目指すとか、そういった目標を持たず、自分のプレーを心掛けてレギュラーツアーを楽しめればいいかな、って思っています。平常心で自分のペースを崩さなければ、結果も付いてきてくれると思うので、リラックスしてプレーを重ねるつもりです。
 

――2020-21年シーズンはコロナ禍の影響で、思うような調整もできなかったと思います。モチベーションを維持するのも大変だったのでは?
 

西木裕紀子プロ
2020年は試合がどんどん中止になってしまい、何を目指して練習していけばいいのかわからない時期は確かにありました。2021年に関しては、ギャラリーの方々は観戦できなかったのですが、試合自体はほぼ開催していただいて、コロナ禍以前と変わらないような環境の中でプレーさせていただきましたので、LPGAをはじめ大会スポンサーの皆様には感謝の気持ちしかありません。
 

西木裕紀子プロ

――そういったなか、QTファイナルで68・71・73・75=287のトータル1アンダーは素晴らしいスコア。初日トップに立つなど、安定したプレーが光りました。
 

西木裕紀子プロ
これだけ上位で通過できるとは思っていなくて、私自身でびっくりしたというのが正直なところです。2022年もステップ・アップ・ツアーに出場して活躍できればいいな・・・くらいの気構えで出場していたものですから、すごくリラックスしたなかでプレーできたのが、好結果につながったんだと思っています。周りの選手を見るとすごくピリピリした空気が流れていたんですけど、私の中では楽しめたQTでした。
 

――QTは緊張感もすごくて、なかなか自分のプレーができない選手も多いのですが、そんななか初日トップは素晴らしい成績。
 

西木裕紀子プロ
QTファイナルは私のコーチである石井雄二コーチにキャディーをお願いしてプレーしたんですが、石井コーチも私の気持ちを汲んでくれていたようで、「QTだけどラウンドレッスンくらいの気持ちでプレーしようか」って言ってくれて。これほど笑いながらプレーしたQTは初めてですし、これだけ緊張せずにプレーできたQTも初めて。どんな試合でもこれくらいリラックスした方が良い結果が残せるかもって気づきました(笑)。
 
 

西木裕紀子プロ

 

バーンは超軽量のブレのないハイスピードリターンシャフト。タイミングも取りやすいので、アマチュアの方にもぜひ使っていただきたい、私もおすすめのモデル

――2022年シーズンへ向けて、クラブ調整も順調ですか?
 

西木裕紀子プロ
ドライバーのシャフトはREVEさんのバーンを2022年シーズンも使わせていただく予定です。調整もすごく順調で、ヘッドの変更はあったのですが、シャフト自体は従来のままですね。バーンはすごく柔らかいシャフトではあるのですが、柔らかいながらも、切り返し後の戻りが速くて、ダウンスイングでヘッドスピードを上げてくれる。思い切って振りにいっても曲がらないので、シャフトのしなり戻りを活かして、楽に飛距離を出せるモデルなんです。バーンの特性をご存じない方は、柔らかいシャフトと聞くと弱々しくて当たり負けしてしまったり、ヘッドが戻ってこないような印象を持たれると思うんですけど、REVEさんのシャフトは全体的に柔らかくてもパワーとスピード感があって、特にバーンは大きなしなりをそのまま飛距離に変える、超軽量のブレのないハイスピードリターンシャフト。タイミングも取りやすいので、アマチュアの方にもぜひ使っていただきたい、私もおすすめのモデルなんです。
 


 

――2022年シーズンの目標は?
 

西木裕紀子プロ
よく聞かれる質問なんですが、さっきも言ったように「レギュラーツアー初優勝を目指します」なんて大きなことを目標にすると空回りしてしまうタイプなのはわかったので、キャディーも石井コーチをはじめ仲良しの子たちに勤めてもらって、気楽に楽しくプレーしていくことが目標ですね。そんななかでチャンスがあれば上位を狙っていく、という感じです。レギュラーツアーを自分なりに思い切り楽しんできたいと思っています。
 
 

西木裕紀子プロ

Profile


<西木裕紀子プロ(にしき ゆきこ)>
1991年9月21日生まれ、神戸市出身。父親とゴルフ練習場へ行ったことがきっかけで10歳からゴルフを始める。中学校卒業後、岡山県の作陽高校に進学して、ゴルフ部に所属。学生時代は2008年の「全国高等高校ゴルフ選手権」にて団体優勝。2010年のプロテストに合格したのち、ステップ・アップ・ツアーを中心に参戦。2014年のステップ・アップ・ツアー「うどん県レディース金陵杯」で優勝してプロ初タイトルを獲得。2016年の「ECCレディス ゴルフトーナメント」で優勝して同ツアー2勝目を飾る。2021年QTを18位で終え、2022年シーズン前半のレギュラーツアー出場が決定した。